ゲームを開発していると、なんでもできる世界に困惑するでしょう。
全部できてしまうと、急につまらなくなってしまうので、仕様作成で悩む人は多いでしょう。
何ができて何ができないのか?そのヒントは現実世界にあります。
こんにちは!コンじゃぶろーです!
ゲーム開発をしていると、プレイヤーができることの選択に困ることがあります。なぜなら、ゲームの中ではなんでもできるからです。そして、ヒットしているゲームでも「相手の体力が数値でわかる」とか「相手の気持ちがパラメータとして見えてる」など、ごく自然にありえない情報がわかっている状態だったりします。
それがごくごく自然に実装されている為、自分で開発する時に非常に戸惑います。なんでもできると飽きてしまうからです。信長の野望で、パラメータマックスのオリジナル武将を作りまくると、急激につまらなくなったりします。
圧倒的なパラメータ差を生み出して、圧倒的な力を楽しむという面もありますが、工夫を凝らしてプレイする楽しさもある為、どこまでできるようにするか?というのはゲーム開発では非常に大きな問題です。
今回共有する解決策は2つです。1つは、既存ゲームでどこまでコントロールできるのか?を研究するということ、そして、もう1つは、現実世界でできることを見つめ直すということです。
人が、本質的にどういう仕様・ルールを求めているのか?そういう視点で分析して、自分のゲーム作りに活かしてまいりましょう。この記事を読んで、ゲーム開発に新しい視点が持てるようになれば幸いです。
本日の記事、重要なポイント
- ゲームの中でコントロールできるもの、できないもの
- 現実世界でコントロールできるもの、できないもの
コントロールできるものと、できないものを考える
ゲームの中は、楽しくプレイする為に、コントロールできるものが多めに設定されています。
現実世界よりもコントロールできるものが多いので解放感が高くなります。しかし、ゲームの中だからと言って、なんでもかんでもコントロールできるわけではありません。
あらゆるものがコントロールできると、それはそれでしんどいからです。
ゲームクリエイターは、何をコントロールして何をコントロールできないかを決める事が可能です。自由に決められるからこそ、そこにセンスが求められます。
しかし、匙加減をミスると、とんでもないクソゲーになったりもするので注意が必要です。全てコントロールできるとめんどくさくなりますし、コントロールできるものが少なすぎると、自由度が低くなるからです。
今日は、そのあたりの匙加減について解説したいと思います。
コントロールできるもの、できないものは、既存ゲームで学べ!
ゲームで遊ぶ時に、プレイヤーがコントロールできるものは何か?という視点で遊ぶと学びが多くなります。
なぜなら、何も考えずに遊んでいると、見えづらい部分だからです。割と不満が多くなりがちな現実世界と違って、痒いところに手が届くゲームの世界では、できる事が多く満足度が高くなるからです。
また、現実世界にあるからといって、そのまま再現すると「不満」にしかならない事もあります。だから、ゲームクリエイターにとって、どこをコントロールできて、どこがコントロールできないのかを見極める目は非常に大切です。
ゲームの中でコントロールできるものは、多い
ゲームの中では、コントロールできるものが比較的多くなります。
例えば、ゲームの中の人間関係は、「コントロールできるモノ」として用意されている事が多いです。現実では、人間の悩みのほとんどは「人間関係」になる為、ゲームの中で操作できるだけで喜びを味わう事が可能です。
ゲームキャラクターの「好感度」は、「プレゼント」や、「イベント」「会話選択」によって操作する形になります。好感度は、画面上に表示されているので、数値データとして確認が可能です。
この様に、現実で操作できないモノを、操作できている感覚(操作できている事が確認できる環境)が楽しいわけです。
ゲームの中でコントロールできないものは、少ない
ゲームの中では、コントロールできないものは、現実に比べて少なくなります。
ここで、クリエイターが力を入れるべきは、「コントロールできない事」をデザインする事です。プレイヤーが全てコントロールできると、つまらなくなります。なぜなら、知恵を絞ったり、テクニックを磨いたりできなくなるからです。
ゲームは、「競う」ものなので、何らかの形で、自分のテクニックを披露する場所がなければいけません。(一見1人プレイ用のゲームであっても、ゲームクリエイター相手に競う形になっていたりして、必ず「競う」要素があります。)。
だから、全て操作できる世界では、楽しさがなくなってしまいます。ゲームクリエイターは、プレイヤーの「操作したくないもの」を見極め、ゲームの面白さに集中できる世界を作らなければいけません。
- ゲームの中でコントロールできなるものは、多い
- ゲームの中でコントロールできないものは、少ない
現実世界でコントロールできるもの、できないもの
ゲームでコントロールできるものと、できないものを意識できたなら、現実世界を見る目も変わってきます。
ゲームは、小さな世界のシミュレーターなので、ゲームの中で発見した気づきは、現実世界でも同じ様な事が言えたりします。ゲームの中の方が、分かりやすいので、現実では気づかない様な些細な事に気付けたりします。
逆に、現実世界で気づいた些細な気づきを増幅して、ゲームの中で再現すると、ゲームにリアリティが増し面白いゲームにする事ができます。
現実世界でコントロールできるものは、少ない
現実世界では、コントロールできるものが非常に少ないです。
人の欲望は、とても強いので、なんでもかんでもコントロールしようとしてしまうのが人間のサガかもしれません。しかし、現実世界では、コントロールできない事をコントロールしようとするよりも、コントロールできるものをコントロールした方が良いです。
なぜなら、「他人の心」のようなコントロールできない事を必死になって操作しても、成果が出ないからです。そんな事に貴重な時間を使って、結果的に成果が出なかったなら、他人にかけた時間は一切返ってきません。
自分が得意とする分野や、十分に力を発揮できる環境作り等、努力でなんとかなる部分を徹底的に磨いた方が良いです。そこをひたすら磨く事で、ゲームの中でも、何をコントロールして、何をコントロールしないか選択する力が付きます。自分を磨く努力や苦労が生きるという事です。
現実世界でコントロールできないものは、多い
現実世界では、コントロールできないものが非常に多いです。
ゲームに生かそうと考えると、痒い所に手が届かない場所というか、「不満」の原因になっている様な部分に目を向けるといいです。「空を自由に飛びたいなー♪」といった歌手にある通り、「できない事ができるようになる」は非常に分かりやすいポイントになります。
「コントロールできたら?」という目線で、目に見えるものを片っ端から妄想すると、アイデアが降ってきたりします。
現実世界に不平や不満を言うなら、それをメモってゲームに組み込めば、ヒット商品を作れるかもしれません。不平不満をこぼして他の人の気分を害するよりも、よっぽどワクワクしませんか?
- 現実世界でコントロールできるものは、少ない
- 現実世界でコントロールできないものは、多い
まとめ 現実と比較して、ゲーム独特のバランスを知る
この世には、コントロールできないものは山程あります。
しかし、ゲームの中でなら、コントロールできるようになります。
全てをコントロールできる様にすると、つまらなくなってしまうので、「社会実験」するつもりで1つずつゲーム開発を通じて実験してみましょう。それは、ちょっとした政治家気分かもしれません。
ゲームの中で支持率を集める事ができれば、自然とそれはヒット商品になります。もしかすると、あなたが考えたゲームが、世界を変える事になるかもしれません。
さまざまな実験によって、ゲームクリエイターとは、そういう職業だと思います。
以上、さしあたり、今思う事でした。
ここまで読んでいただけてありがとうございます。
皆様の良い人生の一助になれば。
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