締め切り間際に、アイデアが詰まってしまった…!
疲労感から集中力が続かない…!
そんな時は、グラフィカルアイデア法(造語)がおすすめです。
こんにちは!コンじゃぶろーです!
絞り切った脳みそから、アイデアを絞り出す時、さまざまなアプローチでアイデアを出すでしょう。ただ、デスクワークだけでやり切ろうと思うと、どこかで破綻してしまいがちです。
私も、ゲームを同時に2〜3本開発しながら、毎日5本以上ゲームの草案を考えなければいけない生活が続いていた時、頭が狂っておかしくなりそうでした。今日は、そういうピンチの時に、よくやっていた方法を紹介します。
グラフィカルアイデア法は、視点からアイデアを導き出す方法です。アイデア出しで詰まってしまった場合は、場所を変えたり、歩いたりするのが良いんですが、それを全部やってしまう作戦です。
書くものも持たず(しばりを加える)に、ぶらぶらと見たものからイメージを膨らませることで、思いもよらない方法が生み出されたりします。
公共施設のデザインなど、地域問題を解決するデザインの場合には「フィールドワーク」という作業があります。画板を首から下げながら街中を散歩し、気づいた事や、目に入った色を記録していく作業です。人は、ビジュアルに引っ張られる生き物なので、とても効果的な方法です。
この記事を読んで、新しいアイデア発想テクニックを試してもらえると嬉しいです。
本日の記事、重要なポイント
- 焦れば焦る程、アイデアは出なくなる。
- お散歩で、アイデアを生み出す。
グラフィカルアイデア法とは?思考を放棄して視覚からアイデアを得る
アイデアが必要なタイミングは、「課題」が存在している時です。
まず、ここは前提条件なので忘れてはいけません。学生の頃だと、「課題」が無いゲーム企画を考えてしまいがちですが、優れたゲームのアイデアには、常に「課題」が存在しています。
ドラクエが発売される以前では、RPGはパソコンでしか遊べないのが普通でした。また、難易度も難しかった為、プレイヤーの年齢が上になりがちでした。プレイするハードルが凄く高かったんです。
そんな時に、ファミコンで発売し、小さな子供から遊べるようにした「ドラクエ」は、革命をもたらした企画です。
売れるゲームの企画書には、必ず「課題」があります。多くの人が抱える課題が解決できた時に「素晴らしい」と、思えます。
まずは、「課題」があるのか?という点を考え、「課題」がありますという方のみ先に進んで下さい。焦らなくても大丈夫です。ゆっくりいきましょう。
焦るほどアイデアが出ない理由とその解決法
焦れば焦る程、アイデアは出てこなくなります。
ゲームプランナーをしていると、アイデアを出す為の締切があります。就職作品用の提案書であれば、ゆっくり時間をかけて作れるかもしれませんが、それでも、申し込み期限があるので締め切りは存在します。
また、提案書作成じゃなくても、チーム開発をしていれば、「プランナー待ち」になってしまうパターンも数多く存在します。そういう場合は、「人に任せる」か、「自分でやるか」の判断も必要ですし、「こうすれば正解」というのがない状況なので、あらゆる事に対して判断しなければいけなくなります。
決めなければいけない事が多い状況の中で、アイデアを出し続けなければいけない為、混乱し易く焦りやすい環境と言えます。
自分の中からアイデアを探そうとする焦り
人は、焦る程、自分の中からアイデアを出そうとします。
しかし、脳から情報を引っ張ってくる力って、あんまり強く無いんです。頑張って引っ張ってきたとしても、脈絡のないアイデアが出てくるだけだったりします。
やってみると分かるんですけど、非常にコスパが悪いやり方です。うんうん唸って、結局どうなるかと言うと、思考停止して寝てしまったりします。
この場合、寝てしまった方がアイデアが出たりするので、あまり悲観する必要はないのですが、締め切り直前でこうなってしまうと、非常にヤバい状況になったりもします。
感動からアイデアを生み出すコツ
アイデアを脳から引っ張り出すには、「感動」を使うのが一番良いです。
ゲームは、人に「感動」を与えるエンタメだったりするので、「感動」起点のアイデアの方が共感が得やすいです。本を読んでいて、「武者震い」が起きた時の「文章」や「場面」「見せ方」みたいなものを分析すると、ミリ単位で「武者震い」を表現できるようにもなれます。
本の場合は、「文字」「行間」「構成」「内容」等、テレビゲームや漫画と比べて少ない情報で人を感動させる事ができます。だから、比較的参考にしやすいです。
その道のプロは、映画、舞台、アトラクション等、表現の種類が無限大にあるようなプラットフォームで、自分の感じた感動を再現することが可能です。
少し難しい部分ですが、自分が「感動」しないと、人を感動させられないと言うお話でした。
外的要因によって、自分の感情の起伏を生み出し観察する。そして、1つ1つ材料を分解して、自分のフィールドで再現できるようになりましょう。
- 焦る程、自分の中からアイデアを探そうとする。
- アイデアは、「感動」から生み出す。
お散歩でアイデアを得る方法:グラフィカルアイデア法の実践
さて、外的要因からアイデアを引っ張る意味みたいなものを説明してきましたが、より具体的なトレーニング方法を説明したいと思います。
この方法は、頭を空っぽにして挑むとより効果的です。
人は、インプットする時に、自分の知識と混ぜ合わせようとしてしまいがちです。インプットする情報に対して、自分の知識を織り交ぜていくと、知識以上の感動は現れません。固定概念に囚われやすくなるからです。
5歳の子供のような目と頭で、世界を感じる事ができたなら、これまでにない発想を手に入れる事ができるようになります。
完全に思考を放棄する方法
人は、ものを見ると、キーワード化しようとします。
まずは、このキーワード化しようとする思考を、完全に放棄して下さい。物を見たら文字をイメージする思考回路を遮断して、お散歩に出かけましょう。
花を見たら「綺麗」とか、空を見たら「青い」とか、猫を見たら「かわいい」と言う感じで、キーワードがどんどん湧き上がってくるでしょう。しかし、全て廃棄してください。
そして、自分の心をじっくり観察して下さい。
目に入ったものに対して、モチベーションが上がるのか下がるのか、感情が高ぶるのか、下がるのか。
目を見開いて、じっくりと味わってみましょう。
見る物全てから刺激を受けるテクニック
自然がいっぱいあふれる公園を歩きながら、目に入る全ての情報を受け入れて下さい。
ゲームのアイデアは考えず、頭はクリアにします。目から入ってくる情報を、インプットしたら脳へ伝えずに心へ伝達するイメージです。
呼吸を整えながら、目からの情報を全身に響かせていきます。ゲームのアイデアが浮かび上がってきたら、脳には記憶せず「メモ」してまた歩き出しましょう。
どういう景色の時に、自分の心が動くのか、気づきがあればそれも「メモ」していくようにしましょう。このメモは、アイデアのフックになります。
後で、分析する事で、自分の記憶を引っ張りだす事ができるツールなので、そのフックを利用してアイデアを構築すると、プレイヤーに「感動」を与える事ができます。
- 一度思考を、完全に放棄する。
- 目に入ってくる全ての物から、刺激を受ける
まとめ ゲーム開発と視覚の重要性
テレビゲームの世界は、どこまでいっても目の支配を逃れる事ができません。これは、テレビゲームを構成する材料のほとんどがグラフィカルな物だからです。ゲームプログラミングも、グラフィックに関する処理が非常に多いです。
グラフィカルに支配されたゲームだからこそ、「物を見る」といった行動にもっと注目すべきです。
人が、どういった物を見た時に、どういった感情が沸き起こるのかを説明できる人は、ゲームで表現する事ができます。「本物と同様に再現できる。」言語化とはそう言う事です。
ただ、それはプロの領域なので、ゲーム開発を始めたての人は、自分の「見る力」に注目し、まずは「見る」からアイデアのフックを抽出する練習をしましょう。
まず「見る」スペシャリストになる。言語化はそれからだと思います。
以上、さしあたり、今思う事でした。
ここまで読んでいただけてありがとうございます。
皆様の良い人生の一助になれば。
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