トラブル処理が多くて、余裕がない…。
いつもゴテゴテに回っている気がする…。
そういう悩みを抱えている方は、こちらの記事をどうぞ!
こんにちは!コンじゃぶろーです!
良い計画は、先手が肝心ですが、ほとんどの人は後手に回りトラブルに苦労しているでしょう。なぜなら、何も起きていない時を「休憩」と捉えて、「成長」や「準備」に使わないからです。
偉そうなことを言っている私も、社会に出たての頃はあらゆることが後手後手に回って苦労したものです。当時は、全く手を抜いて仕事していたわけではなく、むしろ毎日を全力投球で生きていました(座右の銘は「全力投球」でした)。
あの頃は、日々、残業を繰り返し、日付が変わってから家に帰るたびに、「何か間違っているのかも?」と疑問に思っていたものです。それでもなかなか改善には向かいませんでした。
そんな私が、明確にデスマーチループを脱出できたのは、「事前の準備」の大切さを理解したことです。正しくデスマーチが起きている原因を知り、正しい知識をインプットして「準備」に重点を置いて仕事するようになりました。
「作る」、「元に戻す」、「作り直す」というプロセスは、後手に回ると時間と労力が3倍になります。しかし、早めに行動することで、これらのプロセスを効率的に進め、リスクを最小限に抑えることが可能です。手を加えれば加えるほど、リスクが増えるため、早めの行動はリスク管理にもつながります。
また、手が空いたときに休憩してしまいがちですが、その余裕を活かして早めに行動することで、将来的な困難を回避し、ギリギリの状況を助かることができます。
もし、今デスマーチに苦しんでいる人がいたら、この記事を読んでみてください。この記事は、あの頃の自分に向けて書いたものです。あなたが本当に苦しんでいるなら、必ず響き行動が変わるでしょう。
本日の記事、重要なポイント
- 選択肢を狭める行動。後手に回ると、コストが3倍かかる。
- 選択肢を広げる行動。手を空けて、1歩でも前に進む。
選択肢を広げる、早めの行動
早め早めの行動を!
この言葉は、小学校の頃から先生から言われているような事です。
これからも、人生のうちでもかなりたくさん聞くでしょう。しかし、実際に早めに行動を取れる人というのは少ないです。
なぜなら、早めに行動する「メリット」について考える機会があまりないからでしょう。このあたりは、チーム開発でトラブルを起こして、納期遅れになってしまったり、その危険がある状況になった時に初めて直面することで、今問題を抱えていない人にとっては理解できません。
さらに、問題を抱えている場合でも、日々の激務の中で問題の本質に気づけない場合もあるので厄介です。納期遅れが常態化してチーム全体の感覚が麻痺し、問題点にすら気づかず進行しているケースはかなり深刻な問題です。
いずれにせよ、あなただけのマインドチェンジだけでどうにかなるものでもありません。後手に回ると、コストがかかるよという事を、チーム全体で理解する事から始めなければいけません。
選択肢を狭める行動。後手に回ると、コストが3倍かかる。
トラブルが起きた時に、処理が後手に回ると被害が大きくなるというのは、理解しやすいと思います。
しかし、後手に回った時点で、かなりのタイムロスが発生している事に気づいていないチームは非常に多いです。今、どれくらい遅れているか?を、日にち単位や時間単位で共有できているチームは少ないので、遅れている事にも気づいていないケースがあるからです。
また、「後手に回った」という事実が、自分の評価を落とす事につながる事を恐れて、報告をしないケースもあると思います。すると発見が遅れて、より状況は悪くなります。
後手に回る、使える時間がどんどん減っていく。すると、社員全員出動のスクランブル発進しか打てる手がなくなってしまいます。
後手に回る。「作る」、「元に戻す」、「作り直す」で「3倍」かかる
後手に回るというのは、簡単に説明すると、「トラブルが起きてから対応する」です。
比較的に、体力がある会社やチームであれば、こういう作り方もあながちダメというわけでもなく、むしろバグを積み上げて進む場合もあるでしょう。問題が多発すると「作業」が積み上がるので、「残タスクが分かりやすい(対策しやすい)」と感じてしまう事もあります。ここが1つ落とし穴になってしまいます。
問題を出した方が仕事してる感が出てしまう恐れがあります。「現場は頑張ってるんだから!」というアピールに必死になると、事前の準備や対策に時間や労力を使わなくなってしまいます。
これは、「コスト」を増加させる開発方法です。大企業ならまだしも、中小零細企業がこれをしてしまうと、潰れてしまいます。
まず、後手に回ると、その処理に3倍以上が必要になるという事を、チーム全体が理解する必要があります。3分の1の労力で対応できるというメリットを誤解なく理解しなければいけません。
で、なければ、トラブルが起きた時に、実現させるのにかかったコストと同じくらいのコストを利用して元に戻す必要があります。そして、そこから新しい仕様を実装する。単純計算で3倍のコストが必要になります。もちろん、「元に戻す」は、バージョン管理が行き届いていたなら、すぐに戻す事は可能でしょう。しかし、それ以上にコストが増える部分が発生します。
つまりこれは、何も準備や対策せずに進む!というという強い意志でしかなく、「コストが3倍かかる方法でやる!」と、チームで決断してしまっているということです。
手を加えれば加える程、リスクが増える
プログラムは、手を加える程、リスクが増えます。
リスクとは、「不具合」の事で、ゲーム開発の現場を悩ませる「バグ」の事です。キャラクターが壁にめり込んだり、ありえないスピードでぶっ飛んで行ったりして想定外の動きをする問題です。
この「バグ」というのは、誰も作ろうと思って作ってないのが一番厄介です。「プログラムは、仕様書通りにできない、プログラム通りに動く」という名言があるのですが、1人の人が自分の思い通りにプログラムを組めたとしても、全てのエンジニアがそう作れるとは限りません。
また、グラフィッカーやプランナーが、仕様書通りにデータを作っていないケースもあります。どこに潜んでいるかわからないのがバグですから、表向きに問題がなくても不具合が潜んでいることが普通です。
そんな時に、作ったり壊したり作り直したりを繰り返すと、どんどんリスクは増えていきます。
つまり、後手に回る事で発生する「作り直し」は、かなりのリスクを生むという事です。後手に回る事で時間を失い、選択肢が減ってしまいます。
- 「作る」、「元に戻す」、「作り直す」で、「3倍」かかる。
- 手を加えれば加える程、リスクが増える。
選択肢を広げる行動。手を空けて、1歩でも前に進む。
選択肢を狭める行動として、「後手に回る」という事の解説をしました。
じゃあ、選択肢を広げる為にどうすれば良いか?というと、「先手をとる」があります。すごく単純な話です。「+1」を「ー1」に変えるくらいの簡単なお話です。
もし、全て後手に回っていたチームが、「先手をとる」チームに変わっただけで、必要なコストが3分の1になるので、浮いたコストで選択肢を広げる事ができます。
悪い事は、連鎖的に悪い事を生み出しますが、良い事は、連鎖的に良い事をうみだしていきます。これもとても簡単な算数です。
しかし、先手を打ったら、「選択肢が増える」というイメージにならないのは、開発の前提が「トラブらない」にあるからだと思います。これも当然の話です。全ての開発に、3倍コストがかかる計画にしていると説明がつきません。
見積書に「この工数なんだ?」と聞かれて、「トラブルが起きるので、元に戻す工数と、作り直す工数を入れています」なんて言ったら、二度と仕事はもらえません。最初から、失敗することありきで開発費を増やされたら、クライアントにはたまったもんではないですよね。
だから、先手を打って当たり前。少し余裕を持って見積もっているとしても、早めに作れて少し余裕ができるくらいとなる程度でしょうか。
手が空いたら、休憩してしまいがち。
では、うまくいった時の事を考えてみましょう。
10分でも1時間でも早く終わった時、前倒しで作業したり、問題が起きないように作業の見直しや調査に回したりするでしょうか?デスマーチから抜けたクリエイターは、間違いなく休むでしょう。次のトラブルが起きるまで、そこそこの力で仕事するでしょう。
そこが、あまりうまくいかない点です。人は、早くできたらそれまでの忙しさの反動で休みがちです。これはしょうがないと思います。1つの作業に対して、たまたま上手く行ったとしても、そんな細かい部分まで他の人は見れていないので、評価もされにくいでしょう。
すると、「早く仕上げる」事のメリットが、現場で浸透しづらく、頑張るものがバカを見る環境となり、そこまでむきになって頑張ろうとはしないでしょう。
余裕ができた時に、早めに行動して、ギリギリ助かった経験。
ただ、早めにできた時に、次の作業の調査をしたり、技術研究に時間を使った事で、ギリギリ助かった事は非常に多かったです。
これは、幾度もデスマーチを経験し、チームとして「未来の為に時間を使う」という事が必要だと共有できた結果です。それも、開発実績を時間単位で残して、実績を分析してようやく共有できた事です。
「なんとなく」に任せていては、一生見つける事はできません。何度も繰り返し、「あの時に、この技術を研究しておけば良かった」という悔しい思いをしていたからこそ辿りついた事です。
そういった経験からくる教訓は、「早めに行動すれば選択肢が増える」という事です。もし、少しでも余裕ができたなら、なんでもいいから詰めこむ。詰め込み続けるというのが大切だと思います。
そう言った行動が、これまで山ほどのトラブルを回避してきましたし、不安定な世の中で、そういう行動だけが信用できる事だからです。
- 手が空いたら、休憩してしまいがち。
- 余裕ができた時に、早めに行動して、ギリギリ助かった経験。
まとめ 選択肢を広げる。わかっちゃいるけど難しい先手とり。
先手を取れば、有効利用できる時間も増えて、選択肢も増える。
非常に簡単な計算なので、誰でも理解はできると思います。しかし、なかなか行動に結びつかないでしょう。なぜなら、多くの人に「サラリーマン体質」が染み付いているからです。
暇な時に技術研究を実施し、仕事の生産性を上げたとしても給料にはあまり影響はありません。むしろ、「トラブル対応」という「見せ場」を減らす可能性がある為、少し不安になる人もいたりします。勝手なことをするな!と、反感を買うこともあるかもしれません。
実際に、「トラブル対応」は、感謝されるんです。
だからこそ、依存性も高く、それにハマってしまった組織は、「選択肢」を減らす行動を取るようになります。予定の3倍のコストを使い、限界まで疲労が溜まり思考も鈍っている状況になると、より地獄に突き進む事になるでしょう。
早め早めに行動する「メリット」を、誤解なくチームで共有するのは難しい事です。1つ解決への糸口としては、実績の記録があります。先手をとる「メリット」を見える化すれば、頭の良い人は必ず気づいてくれます。情報を共有し続ければ、理解者も増えてきます。なぜなら、それによって確実なメリット(早く帰れる・給料が上がる)を得ることができるからです。
先手を打ったコストと、後手に回ったコストを比較すれば、誰にでもできることです。大丈夫、あなたのチームもきっと良くなります。
以上、さしあたり、今思う事でした。
ここまで読んでいただけてありがとうございます。
皆様の良い人生の一助になれば。
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