【未来予測】10年後32倍に進化する半導体チップ。ゲームデバイスはどうなるのか?

【未来予測】10年後32倍に進化する半導体チップ。ゲームデバイスはどうなるのか? さしあたり、いま思う事
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九州に大きな半導体工場ができましたね。

どうしてそこまで半導体に注目が集まっているの?とか、

半導体技術が高まって未来がどうなるの?と疑問を持っている方は、こちらの記事をどうぞ!

コンじゃぶろー
コンじゃぶろー

こんにちは!コンじゃぶろーです!

半導体の進化によって高まるのはコンピューターの性能です。ただ、これ以上コンピューターが進化してもこれ以上の変化は見込めないんじゃない?と思う人も多いんじゃないでしょうか。

私も、この10年を振り返ってみて、そこまで大きな変化を感じなかったので、この先の10年もそこまで大きな変化は起きないのかなとか思っていました。でも、この10年も実はものすごく変化しているんですよね。昔は、40万円していたノートパソコンも、2倍も性能が良いのに9万円程度で買えるようになっていたりします。

半導体の進化によって10年後は今の32倍高性能になるそうです。これは、現時点で数百万円くらいのパソコンを、誰もが買えるようになっているということになります。

さらに、半導体の性能が上がると、コンピュータの性能が向上しAI技術が進歩します。そして、ARやVRも小型軽量化されるでしょう。その中で注目されているのが、次のインターフェースである「脳波」です。

半導体の性能向上によってゲームデバイスにどのような変化が訪れるのか?

今回の記事では、直近に迫る未来についてまとめてみました。そして、ゲーム業界を20年以上生き抜いてきた私の視点で、直近の未来を予測してみたいと思います。

この記事を読んで、10年後の未来をイメージできる人が増えれば幸いです。

半導体チップは、どうして10年後に32倍の性能に進化するの?

半導体チップは、どうして10年後に32倍の性能に進化するの?

半導体チップが10年後に32倍の性能に進化する根拠は、ムーアの法則に基づいたものです。ムーアの法則とは、「半導体チップ上のトランジスタ数が約2年ごとに倍増する」そういう実績によるものです。近年、半導体チップの性能向上は鈍り始めましたが、「チップレット」という新しい技術が考え出された為、半導体チップの性能向上は、ムーアの法則通りに推移しています。

半導体の構造をただ細かくし、大きくし続けているとエラーが出やすくなった為、性能の進化にかげりが見えていました。しかし、複数の小さなチップ(チップレット)を組み合わせて、一つの大きなパッケージにまとめることで、全体の性能を向上させることができました。様々な企業が作ったチップセットを組み合わせることで、質の高いコンピューターを構築できるようになっています。

今後も同様に技術革新が進み、ムーアの法則が維持される見込みです。

また、現在の半導体技術に代わる可能性を持つ量子コンピューティングの研究も進んでいる為(特定の計算タスクにおいて、従来のコンピュータを大幅に上回る性能を叩き出している)、10年後のコンピュータの性能はよりはるかに高いものになっている(2年毎に2倍なので、10年だと2の5乗で32倍になる)見込みです。

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生成AIの進化

生成AIの進化

半導体チップの性能が良くなるということは、生成AIの性能が向上するということです。

現在は、OpenAIが公開している「ChatGPT 4.o」や、Googleの「Gemini」など、各社が様々な生成AIをリリースしています。対話が高速になり、記憶容量も増えている為、プログラミングやデザインができる自分専用の秘書のような役割を担っています。

近い将来、自分が見ているパソコンの画面を見ながら、AIがサポートしてくれるようになるそうです。私も、毎晩ChatGPT4.oにゲーム開発のお手伝いをしてもらっています。今の性能でもかなり強力に開発ができるので、1人でありえないスピードでゲームが形になっています。

5年後10年後、どのようになっているのか?またゲーム開発における生成AIはどのように関わっているのかを考察してみましょう。

AI時代のゲーム開発。変わる事と変わらない事。

生成AI、10年後の未来

生成AIは、クリエイティブ産業に革新をもたらしつつあります。10年後は、芸術・音楽・文学などのクリエイティブ産業において主軸になっているでしょう。AIは新しいスタイルやジャンルを作成し、人間のクリエイターと協働して斬新な作品を生み出しています。

私は、ゲーム業界に身を埋めて毎日狂ったようにゲーム開発していた時、毎年のように機能が拡張されるデバイスの前に絶望感を感じていました。ゲームの規模は年々拡大の一途を辿っていて、こんなの考えきれないと思っていたんです。しかし、AIの登場によって全ては希望に変わりました。

これまで、人間では対処できなかったレベルの細かいカスタマイズを、AIが実施してくれるようになるでしょう。ハリウッド映画の「アイアンマン」で、主人公がAIと会話しながらスーツをバージョンアップするシーンがあるんですが、あのような感じで人々がものづくりするのが当たり前になっているでしょう。私の好みを完全に熟知し、目の届かないところまでサポートしてくれる最高のパートナーです。

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10年後のゲーム開発における、生成AIの未来

10年後のゲーム開発における、生成AIの未来

ゲーム開発において、10年後の未来を具体的に考えてみると「リアルタイム生成」というキーワードが主流になるのではないかと思います。

ユーザーがゲームをすると同時に、リアルタイムで「シナリオ」や「映像」、「音楽」が作られる世界になっているでしょう。NPC(非プレイヤーキャラクター)が進化し、ゲームの世界で自分をコンピュータと気づかずに生活している。それぞれのNPCにドラマが生まれていて、それをみているだけでも面白い。そういう世界になるでしょう。

AIの悩みを解決して友達になったり、恋人になったりします。ゲームの中のAIがロボットとして現実世界に生身のボディを持つようになるかもしれません。現実そのものをゲームだと感じられるくらいに、勉強やスポーツが楽しくなるミッションを生成し続けてくれるスーパー教師にもなり、一人ぼっちでも寂しくない遊び相手にもなるでしょう。

これからのゲームクリエイターがすべきことは、「リアルタイム」に生成するものと、「リアルタイム」で生成しないもの(キャラクターの設定、世界観とか根本的なゲーム世界のルール)の線引きです。

最初で最後のAI孤児(前編)

拡張現実ヘッドセットの未来

拡張現実ヘッドセットの未来

拡張現実(AR)ヘッドセットは、現実世界にデジタル情報を重ね合わせる技術です。AppleがApple Vision Proが発売されたのが記憶に新しいですが、半導体の性能向上で、ヘッドセットデバイスの性能も大きく向上するでしょう。

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拡張現実(AR)ヘッドセット10年後の未来

拡張現実(AR)ヘッドセット10年後の未来

現在のARヘッドセットは比較的重く、長時間の使用に適していませんでしたが、技術の進歩により軽量化と快適性は向上するでしょう。また、チップの性能向上により、解像度が増し視覚の質が向上します。これは、ヘッドセットは装着している違和感がなくなり、映像は裸眼で見ている品質と変わらなくなるということです。

今あるヘッドセットデバイスは、実は完全な視野をカバーするものではありません。なので、裸眼に比べて、限定されている現状のデバイスでも没入感が高いので、より高い没入感が得られるようになります。

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10年後の高性能ヘッドセットの可能性とゲームへの転用

10年後の高性能ヘッドセットの可能性とゲームへの転用

10年後の高性能ヘッドセットをゲームで使う事を考えると、ジェスチャーや音声認識を利用した技術が活用されるのではないかと思います。

マインクラフトや、Roblox、Fortniteなど、リアルタイムで他のユーザーとコミュニケーションをとるゲームの場合、操作をキー入力に頼るのは無理があります。今は、なんとなく言葉やキー入力でコミュニケーションをとっていますが、ジェスチャーや音声認識をAIがサポートして「思ったことが実現できる」ようになっているでしょう。

海外のプレイヤーと日本語で会話(リアルタイム翻訳)しながらゲームをプレイし、Gガンダムみたいに掛け声とかジェスチャーによって思い通りに操作する世界が来ます。今は、ゲームに没入して「掛け声」を出すのが恥ずかしいと感じる人が多いでしょうが、面白さの体験が上まってくるんじゃないかと思います。

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考えるだけで操作できる脳波インターフェース

考えるだけで操作できる脳波インターフェース

現在、人間の脳にチップを埋め込んでパソコン上のマウスカーソルを操作する技術が開発されています。手術によって脳内に電極を挿入して高解像度のデータを提供する方法で、リスクは非常に大きいので、一部の身体に障害を持った人向けに開発されています。

こういう一部の人向けの先端技術は、必ず一般人にも利用可能な技術として解放される日が来ます。現実的にイメージできる未来は、脳にチップを埋め込まなくてもヘッドフォンなどで脳波を計測してパソコンを操作する「脳波インターフェース」で、実際に「ニューラルヘッドホン」というデバイスが注目を集めています。

10年後の未来を考える上で、「脳波」は外せない技術になるでしょう。

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脳波インターフェース(Brain Computer Interface:BCI)とは

脳波インターフェース(Brain Computer Interface:BCI)とは

脳波インターフェースは、脳の活動を直接検出し、それをデジタル信号に変換する技術です。この技術は、脳の電気的活動をキャプチャすることで、コンピュータや他のデバイスとインターフェースすることを可能にしています。

脳内に直接電極を挿入する方が高解像度のデータを取得できますが、将来的には頭皮に配置された電極を利用する方法が一般的になるものと思われます。脳を触るのはリスクが大きすぎるからです。

ここで、ネックになってくるのはリアルタイムに大量の脳情報を処理する技術になりますが、最初に説明した通り10年後の半導体技術は現在の32倍優秀です。さらにAIによってリアルタイム性の高い情報処理が可能になっている為、「考えただけでパソコンを操作する」は実現できる技術です。

ヘッドホンデバイスで脳波を検出して、パソコンを遠隔操作する。現代では、ほぼ魔法に近いインターフェースが一般的になるでしょう。

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ニューラルヘッドホンを利用したゲームデバイス

ニューラルヘッドホンを利用したゲームデバイス

では、10年後のゲームデバイスはどうなるでしょうか?

その答えは、「考えただけで、AIがサポートしてくれるゲーム」です。

ARデバイスを使ってゲームを遊ぶ時に、(前項で)ジェスチャーや音声認識が一般的になると説明しましたが、声を出したりジェスチャーする前にAIが脳波を計測して提案してくれるようになるでしょう。

昔のロボットアニメの場合、ロボットを操縦するのにレバー2本みたいなシーンが非常に多かったんです。子供ながらに、それだけの操作であんなに大きなロボットを操作できるわけないじゃんと思っていたものです。飛行機とかヘリコプターとか、コックピットに数百個のボタンがあるじゃないですか?あの大きさであれだけ操縦が大変そうなのにレバー2本じゃ難しいですよね。

ただ、今ふと考えると2本で十分かもと考えるようになりました。なぜなら、体を動かす時に(自分の体に)そこまで複雑な指示をしてないからです。脳でなんらかの電気信号を起こして人は体を操作しています。それならば、考えただけでロボットのボディを動かすのは可能な未来だと思いませんか?

AIが、最高の執事となって脳波や表常を読み取り「苛立ち」や「怒り」を加味して最善の提案をする。ゲームにはリアルタイムにサポートしてくれる執事の要素が重要になるでしょう。

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まとめ 技術は1つに集約されていく

まとめ 技術は1つに集約されていく

いかがでしたでしょうか?今回は、現在の先端技術「半導体チップ」を紹介し、10年後のゲームデバイスの未来予測をしました。

バラバラに開発された先端技術は、近い将来全て1つに集約されていきます。これまでの歴史を見ればそれは明らかでしょう。であるならば、ゲーム用のデバイスの進化もある程度予測可能ではないでしょうか。

ゲームクリエイターは、どんな時でも何か新しいものはないかと探し続ける人々です。これからゲームクリエイターになりたい人は、先端技術をインプットして未来に備えてみてください。

以上、さしあたり今思うことでした。

ここまで読んでいただけてありがとうございます。

皆様の良い人生の一助になれば。

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